「平和および紛争解決の分野における国際問題研究のためのロータリー・センター」を通常は単にロータリー・センターといい、2002年に創設されました。
ロータリー・センターでは、ロータリー世界平和フェローが紛争研究、平和研究、国際関係、その他の関連分野について修士課程で学ぶ機会を提供しています。毎年、選考を通過した最高60名に、ロータリー・センターへ留学するためのロータリー世界平和フェローシップが与えられます。同センターは、世界の名門大学7校と提携して運営されています。
ロータリー・センターの履修課程は、紛争の根本的な要因に取り組むことにより、紛争を解決・防止することに重点を置いています。たとえば、飢餓には食糧確保を、疾病には医療を、読み書きができない人々には教育を、貧困には継続可能な開発を、環境汚染には環境保全をもたらすことを目指しています。夏季休暇中、フェローは、専門分野の実地体験として世界各地の政府・非政府機関で実習(インターンシップ)しながら、授業で習ったことを実践的に現場に生かします。
行政、ビジネス、教育、報道、その他の専門職業でリーダーとなる資質や可能性に基づき、世界中の国や文化からフェローが選ばれます。
ロータリー・センターの学友(卒業生)は、国連各機関、世界銀行、欧州議会、米州機構をはじめ、その他の非政府組織、各国政府機関、国際ビジネスの場で活躍し、世界理解と平和を推進するためにその才能を発揮しています。
尚、日本のロータリアンは、ロータリー世界平和フェローに対して、さまざまな形で支援しています。世界に6つあるロータリー・センターの一つ、東京都三鷹市にある国際基督教大学(ICU)をホストしているだけでなく、ロータリー・センターへの財政的な援助で日本は世界のリーダーでもあります。
留学先となるロータリー・センターがある大学は下記の通りで、修士号取得までの履修期間は国によって異なります。
●デューク大学とノースカロライナ大学チャペルヒル校(2校合同、アメリカ)
履修期間21か月
●カリフォルニア大学バークレー校(アメリカ、カリフォルニア州)
履修期間21か月
●クイーンズランド大学(オーストラリア、クイーンズランド州ブリスベーン)
履修期間16か月
●サルバドール大学(アルゼンチン、ブエノスアイレス)
履修期間16か月
●ブラッドフォード大学(イギリス、ウェストヨークシャー州)
履修期間15か月
●国際基督教大学(日本、東京)
履修期間24か月
ロータリー平和および紛争解決研究プログラムは、世界各国の専門職業人に、紛争解決と調停について学ぶ機会を提供する目的で設置されました。また、このプログラムは、参加者が紛争の防止や解決の効果的な手段を身につけ、平和を実現する方針と環境づくりを学ぶことを目指しています。本プログラムの授業は英語で行われ、政府、非政府団体、民間企業において中級職や上級職に従事する社会人を対象としています。
2006年7月に始まったこの3カ月間の集中コースは、タイ、バンコクにあるチュラロンコーン大学で実施されます。コースは1年に2回開講され、ロータリーは各コースにつき30名を定員として受け入れています。各コースは、学問的かつ実践的な研修を取り入れています。プログラムの目的は以下のとおりです。