日本では、水道の蛇口をひねると当たり前のようにきれいな水が出てきます。私たちは、安心して飲むことができる水を、トイレを流すのにも、お風呂にも使っています。昔から「湯水のごとく使う」といった言葉もあるように、水はタダで、豊富にあるもの、などと思ったりしています。
近年、ペットボトルの水を買って飲むことも当たり前のようになってきました。水道の水はまずい、などとおっしゃる方もありますが、それはともかく、私たちは蛇口から流れ出る水を安心して飲むことができるのです。
しかし、世界の中には、水を手に入れるために、遠くまで歩いていかなければならない人たちもたくさんいるのです。また、近くに井戸や川があっても、ヒ素などの体に有害な物質が含まれていて、飲むと病気になってしまうこともあるのです。そういった所に住む人たちは、有害だとわかっていても、それしか水がないので、その水を飲まなければならないのです。
国際ロータリーでは、すべての人々が安全な水を手に入れられるよう、「水」を特に重点を置く活動の一つとして、世界中のロータリアン(ロータリークラブの会員)たちが、さまざまな活動を展開しています。
井戸のない、へき地の村に井戸を掘るための資金を提供したり、学校に簡易水道を引いたり、また、雨水を溜める装置を贈ったりしています。現地に行って、村の人たちと一緒に井戸掘りの作業をするロータリアンもいます。
井戸を掘っても、ヒ素などの有害物質が混ざった水しか出てこない所では、そういった物質を取り除くフィルターなどをつけた井戸を提供しています。
蛇口をひねって水を飲むとき、思い出してください。世界中には、安心して、簡単に、水を飲むことができない人がたくさんいることを。そして、そういった人たちのために、ロータリアンたちがさまざまな活動をしていることを。