新型コロナは世界的に第2波、第3波が押し寄せており、感染状況が続いています。我が国では2020年4月に全国的に緊急事態宣言が出され、当地区の全クラブが例会開催を見送りました。同宣言が解除された後、例会が徐々に復活しましたが、本年1月には首都圏等に2回目の緊急事態宣言が出され、当地区のクラブも再度、例会を休会する事態となりました。また、パンデミックのため、本年2月にアメリカ・フロリダ州で開催予定の国際協議会はオンライン方式に変更され、大会や各種セミナーの全てがパソコンの画面越しで行われ、また、本年5月に台湾で開催予定された国際大会も、昨年と同様、バーチャル開催が決まりました。来る2021 ~ 2022年度においても、ワクチン接種等でコロナが収束しない限り、制限された中での例会運営や地区行事の開催とならざるを得ません。
しかし、ピンチはチャンスでもあります。ロータリーの長い歴史において、先人達は様々な危機に直面しそれを乗り越えてきました。私たちは、新型コロナに負けないロータリーを運営し、また、そうすることでロータリーの価値を再認識すべきではないでしょうか。
ロータリーを創設したポール・ハリスは「私のロータリー構想は進化発展の途上にあり、時には革命的でもありました」と述べています。ロータリーが様々な時代を超えて発展したのは、時代や世界の変化を嫌うのではなく、それに果敢に挑戦する勇気と決断があったからです。私たちは、コロナを嘆くのではなく、また、前例に縛られることなく、コロナでもたらされたニュー・ノーマルをロータリーに導入しつつ、奉仕の理念を実践する新たな旅に出る覚悟が必要になると思います。
次年度のRIシェカール・メータ会長の掲げたテーマは、「奉仕しよう みんなの人生を豊かにするために」(「Serve to change lives」)です。どのような困難な状況であっても、私たちロータリーが奉仕団体であるというDNAを忘れず、社会や世界を変革する奉仕活動を展開させようと呼びかける力強いテーマです。そして、当地区の次年度のスローガンを「奉仕の理念を掲げ、新たな旅に出よう」(Let’s go on a new journey with the ideal of service)と定めました。これは我が国のロータリーが設立されて第2世紀に入ること、そして、ロータリーは時代の変化を嫌うのではなく、革新性を身につけ、変化に適応力を高めること、また、リーダーシップが旅に例えられるように、今こそ、ロータリーの住み慣れた日常から一歩前に出る勇気と実践が必要になると思ったからです。
RIは、2016年の規定審議会で、クラブ細則で定めれば、例会開催や出席要件、会員要件を緩和し、会員種別を多様化することができるようになりました。ロータリーという巨10大な船が、新たな目的地に向けて大きく舵を切ったのです。これによりクラブ運営の柔軟化や革新性の導入が可能となりました。また、RIは2019年にビジョン声明に基づく4つの優先事項から構成される行動計画を策定し、5年間に渡ってその実施が推奨され、加えて「多様性、公平さ、開放性に関する指針」も発表されています。さらに当地区としても2020 ~ 2023年の第3期地区戦略計画を策定し、実施されています。
このように並べると私たちに与えられた課題は多いように思えます。しかし、それらの目的は会員が意欲に溢れ、元気で魅力あるクラブにするということに集約されます。会員が例会や奉仕活動を通じてロータリアンであることに魅力を感じ、誇れることが一丁目一番地です。
コロナ禍であっても、いやwithコロナであるからこそ、例会等にZOOMを導入する等、革新的で、柔軟で、前向きなクラブ環境が整えられています。来年度の地区運営としてもそうした観点からクラブをサポートしていきたいと思います。
ところで、シェカール・メータ次期会長の強調事項に会員増強があり、強力に推奨される施策です。他方、コロナによる各種の制限や経済状況等で疲弊する会員も多くおり、退会者の増加も懸念されるところです。そこで、クラブとして、クラブ細則の改正によるクラブ運営の柔軟化、革新性を導入し、できる限りの支援策を工夫していただくようお願いします。共にロータリアンとして会員同士の親睦(友情)と奉仕の実践をお願いいたします。
「奉仕しよう みんなの人生を豊かにするために」(「Serve to change lives」)
2021-2022年度 地区戦略計画委員会 | ||
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アドバイザー | パストガバナー | 生方 彰 |
委員長 | パストガバナー | 田中 久夫 |
副委員長 | 直前ガバナー | 山田 邦子 |
委 員 | パストガバナー | 森田 高史 |
委 員 | ガバナー | 足立 進 |
委 員 | ガバナーエレクト | 中野 正美 |
委 員 | 地区幹事 | 石原 保幸 |
地区内全45ロータリークラブ
2019年、国際ロータリー(RI)は、「ビジョン声明」と今後5年間の「行動計画」(Action Plan)からなる新しい戦略計画をスタートしました。
私たちの第2840地区では、これまでRIの戦略計画に呼応し、地区とクラブは連携して戦略計画策定とその実践に力を入れてきました。
2013-2016年には「クラブを元気にしよう」をスローガンとした第1期戦略計画、2017-2020年には「魅力あるクラブをつくろう」をスローガンとした第2期戦略計画に取り組み、大きな成果をあげることができました。
2020年は、私たち第2840地区の創立20周年、日本のロータリーの100周年を迎える大きな節目の年でもあります。
私たち地区とクラブは、これまでの活動成果を踏まえて、希望に満ちた将来像(ビジョン)をかかげ、地区内のすべてのクラブが意欲を持って取り組める新しい行動計画を策定し、活力と活気に満ちたより魅力あるクラブになることを宣言します。
私たちは、世界的ネットワークである国際ロータリーの一員として、世界的課題の解決と世界平和への貢献とともに、地域社会に根ざした課題解決に役立つ奉仕(Service)を実践する元気で魅力あるクラブを実現します。
クラブは、自らが策定した戦略計画に基づいて行動しよう。
クラブは、毎年戦略会議を開催しその成果を確認しよう。
私たちは、ロータリーの5つの中核的価値観(奉仕・親睦・多様性・高潔性・リーダーシップ)を自らの生き方として体得し、行動しよう。
クラブの会員組織強化計画に基づき仲間を増やしロータリーを楽しもう。
会員規模は地区で2,250名(各クラブ年間純増1名以上 年50名×3ヶ年)、女性会員225名(10%)を達成しよう。
地区やクラブが実施する地区行事・各種セミナーに積極的に参加し、ロータリーの理念や歴史、奉仕の実践事例を学び、知恵と情報の共有をしよう。
すべてのクラブは毎年度地区補助金事業を実践しよう。
すべての分区はグローバル補助金事業を申請するクラブを出そう。
ロータリアンは奉仕活動の資金として寄付に協力しよう。
ロータリアンは社会のリーダーとして地域と共に良いことを広め、ロータリーの魅力を知らせよう。