RI会長メッセージ

RI会長メッセージ

国際ロータリー第2840地区2022-2023年度 会長 ジェニファー E. ジョーンズ

ウィンザーにあるMedia Street Productions Inc.の創業者兼社長。ウィンザー大学の理事長、ウィンザー・エセックス地域商工会議所の会頭を務めたほか、その奉仕活動が称えられ、YMCA Peace Medallion、Queen's Diamond Jubilee Medalを受勲し、カナダ人初のウェイン州立大学Pecemaker of the Year Awardを受賞しました。また、法学の博士号(LL.D.)を有しています。

女性初の会長に選出されるにあたり、ジョーンズ氏はロータリーの「多様性、公平さ、インクルージョン(DEI)に関する声明」の重要性を理解しています。「多様性、公平さ、インクルージョンを最優先し、女性会員や40歳未満の会員を増やすには、まずリーダー陣がこれを実践し、そのメンバー構成に反映させていく必要があります」とジョーンズ氏。「どちらの目標でも2桁の成長を目指し、決してロータリーファミリー全体を見失わないようにします」

ジョーンズ氏は1997年にロータリーに入会し、RI副会長、理事、研修リーダー、委員会委員長、モデレーター、地区ガバナーを歴任しました。また、ロータリー強化諮問グループ委員長を務め、ロータリーのブランド活性化の取り組みでリーダー的役割を担いました。現在は、ポリオ根絶活動のために1億5000万ドルのファンドレイジングを目指す、「End Polio Now:歴史をつくるカウントダウンキャンペーン委員会」の共同委員長を務めています。2020年には、新型コロナウイルス対応のためのファンドレイジングを目的とした「#ロータリーによる対応」(#Rotary Respondes)のテレソン(Telethon)を先導。このイベントは65,000人以上が視聴しました。

ジョーンズ氏は超我の奉仕賞、ロータリー財団功労表彰状を受賞しているほか、夫のニック・クラヤシッチさんと共に、アーチ・クランフ・ソサエティ、ポール・ハリス・ソサエティ、ロータリー財団遺贈友の会の会員となっています。

会長イニシアチブ

多様性は、ロータリーの長年にわたる中核的価値観の一つであり、最大の強みです。ジョーンズ会長エレクトは、ロータリーの文化が多様性、公平さ、インクルージョン(DEI)を体現していくには、多くのことを行う必要があると理解しています。DEIタスクフォースからのフィードバックと指針の下、ロータリーはDEIへのコミットメントを強化し、ロータリーに関わる人たち全員の貢献を大切にし、公平さを助長し、人びとをより温かく迎えるインクルーシブな文化を創り出すことを目指しています。

2022-23年度、ロータリーが人びとが温かく迎え入れ、よりインクルーシブなコミュニティとなれるよう、私たち一人ひとりが以下を行うことをジョーンズ会長エレクトは奨励しています:

  1. ロータリーにおけるDEIについてより良く理解する(定義の理解、および互いの違いを尊重し、大切にすることを含む)。
  2. DEIがなぜクラブや地域社会にとって大切なのか、また、DEIの原則を取り入れることがいかにクラブの成長と強化につながるかを理解する。
  3. DEIに対する認識を高める(地域社会を反映した、クラブのDEI委員会の創設を含む)。
  4. クラブや地域社会でDEIに基づいて行動を起こす(例:DEIについて知識を深め、より効果的な推進者となれるよう、地域社会におけるさまざまなグループについて知る)。

ジョーンズ会長エレクトはまた、会長による女児のエンパワメントの重要性を認識し、このイニシアチブを継続していきます。女児のエンパワメントの活動を実施している場合は、ロータリーショーケースでご紹介ください。

2022年ロータリー国際協議会
ジェニファー・ジョーンズ会長エレクトテーマ講演要旨

Imagine Rotary (イマジン ロータリー)

2022年1月20日 シカゴ時間午前8時(日本時間午後11時)からジェニファー・ジョーンズRI会長エレクトのテーマ講演がWEBで生中継されました。これは2022年の国際協議会がリアルではなく2月7日~ 15日(日本時間)のオンライン開催になったため、早めに世界中のガバナーエレクトにテーマとテーマカラーを周知するために開かれたものでした。

日本時間午後10時30分からサイトにアクセスするように指示がありました。入ってみると、オープニングセレモニーで女性2人、男性2人のボーカルグループのステージが始まりました。その後ジェニファー・ジョーンズ会長エレクトがステージに登場しました。いろいろエピソードを話した後で「50年前、美しい歌詞が含まれたレコードが録音されました。私はその中に好きな詞があります。」とスクリーンに好きな歌詞を紹介しました。
You may say I'm a dreamer
But I'm not the only one

(君は僕を夢ばかり見ているっていうかもしれない
だけど僕一人だけじゃない)

これってジョン・レノンの「イマジン」の一節じゃないか!もしかして会長エレクトのテーマって「イマジン?」。そしたら次に IMAGINE ROTARYの文字とあのロゴマークが発表されたのでした。

ジェニファー・ジョーンズ会長エレクトは言いました。

「人はみんな夢を持っています。しかし行動するか、しないかは選択です。想像してみてください、ポリオがなくなった世界を。想像してみてください、すべての子供たちが読むことを学べる世界を。疾病のない世界を、みんなが安全な水を使える世界を、世界に平和が築かれたときのことを」。そして「大きな夢を見たとき、それは同時に私たちには責務となります。やさしさ・愛・希望を持ち、ベストを尽くせる世界を想像してみてください。朝起きて昨日ではなく明日を想像するのです」

ジョーンズ氏の好きな歌詞の一節の続きは講演では述べませんでしたが、ジョン・レノンの歌詞では次のように続きます
I hope someday you'll join us(いつかみんなが一緒になって)
And the world will be as onee(世界が一つになるように願っています)

ロータリーの基本と革新そしてインパクト

100年以上前からロータリーの基本は『ロータリーの中核的価値観』、『ロータリーの目的』、『四つのテスト』で不変のものですとジョーンズ氏は言います。しかしロータリーは常に進歩し、時代や世界のニーズに適応し応えなければロータリーの存続は危ういものと思われます。

ジョーンズ氏の町ウィンザー市はかつてカナダの自動車産業の中心地でした。しかし時代の変化の波について行けず工場は閉鎖され数千人もの失業者が出ました。市は改革を迫られ、自動車産業のノウハウを生かして改革を実施し、今では農業関連産業、医療、宇宙航空技術分野でリードする都市となっています。ロータリーも私たちの目的を理解してくれて、親睦と奉仕に参加してくれるような会員の参加が必要なのです。参加を促すのには「居心地のよさと思いやる気持ち」が重要です。会員がどんなことを求めているかを聞き、どんな責務を与えるか、目的と情熱を作り出し、会員への思いやりがなければ、地域社会にも奉仕はできません。ロータリーでの参加型の奉仕、人間的成長、リーダーシップ開発、生涯にわたる友情こそが、目的意識と熱意を生み出します。これが私たちの責務です。

もう一つの経験を話しました。「ある日午前6時45分に、一人のロータリアンから連絡がありました。その人は数年前にハンブルグのロータリークラブで講演したときに知り合った方でした。彼のクラブはアフガニスタンのカブールで平和活動をしている若い学生と知り合いで、今、彼女が危険にさらされている、何とかして避難する飛行機に乗せてあげることはできないかというものでした。自分には何が出来るだろうかと考え、落ち込んでしまいました。しかしmagic of Rotaryです。数年前、別のロータリアンから元ロータリー平和フェローを紹介してもらったことを思い出し連絡が取れて、1日もたたないうちに避難者リストに加えられて、2日後ヨーロッパ行きの飛行機に乗ることができたことを知りました。これこそインパクトです。周りの世界が一体化し、ストーリーが生まれます。インパクトの唯一の障害はイマジネーションのバリアです。

そして私は DEI(多様性、公平さ、インクルージョン)の重要性を理解しています。バリアを取り除くことは、インクルージョンの要です。そしてインクルージョンは会員増強の要です。2023年までに女性会員を30%にするという目標がありますが、それはあくまで過程であって最終的には50%が目標です。またローターアクト会員を徐々にロータリー会員と同等になるようにして行きます。変化を受け入れることは新しいクラブのモデル(革新的クラブ・活動分野に基づくクラブ)を受け入れることでもあり、新クラブを設立することを目標にしてください。そして今年度も女児のエンパワーメントも継続します。

ロゴマークの説明もありました。ヒューストンの次の国際大会はメルボルンで開催されます。オーストラリアの先住民アボリジニのデザイナーと相談して決めました。アボリジニでの丸い輪は人々の繋がりを意味します。周りの点は私たちみんなでもあり、7つの点はロータリーの重点分野も表します。輪と周りの点を合わせて、私たちの行く先を示す導きの北斗七星。緑のラインは困難なことにも立ち向かい、土を掘り、困難を打ち破るために用いる杖・棒、そしてその行動を起こす人々を示します。カラーは紫・緑・白です。紫はポリオ、緑は環境、白は平和、力強さと新しさを表現しています。違いを表現しつつも、繫がりを大切にしたいとの考えです。そしてこれらの色は女性運動の色でもあり、私にとって歴史の色でもあります。

ロータリーで特別に繋がりあっている私たちは個性を、それぞれ表現する自由を尊重します。DEIを褒めたたえ、推進します。

想像してみてください。そして行動してみましょう。

RI会長プロフィール

ジェニファー E. ジョーンズ
Jennifer E. Jones
  • 2022-2023年度会長
  • Windsor-Roselandロータリークラブ所属
  • カナダ、オンタリオ州

1997年ロータリー入会、現ロータリー財団管理委員、地区ガバナー、モデレーター、研修リーダー、委員会委員長、理事、RI副会長、ロータリー強化諮問グループ委員長を務めました。ロータリーのブランド活性化の取り組みでリーダー的役割です。

ウィンザーにあるMedia Street Productions Inc.の創業者兼社長、ウィンザー大学の理事長、ウィンザー・エセックス地域商工会議所の元会頭。

奉仕活動が称えられYMCA Peace Medallion、Queen's Diamond Jubilee Medal、カナダ人初のウェイン州立大学 Peacemaker of the Year Awardを受賞、法学の博士号(LL.D.)。

政治家、世界的リーダーと共に働き、意識を高め、数億ドルを使ってマラリアやエイズその他の感染症の予防対策を教え、平和を支援し、世界の発展途上国できれいな水と衛生を提供するプロジェクトに参加しています。

ポリオ撲滅のため1日で525万ドル(約6億円)以上を集めたロータリー・ポリオゴルフデー「募金活動」を催しました(ジュピター、米国フロリダ)。世界中で COVID-19#RotaryRespondsイベントで、COVID-19救済事業の資金を集めました。

現在ポリオ根絶活動のため1億5,000万ドルの募金を目指す「End Polio Now:歴史をつくるカウントダウンキャンペーン委員会」の共同委員長。

J.ジョーンズ会長エレクトは「私たちがロータリアンであることの根幹をなす原則は『ロータリーの中核的価値観』、『ロータリーの目的』、『四つのテスト』だと述べています。

また会長に指名されるにあたり声明を発表しています。

ロータリーの「Diversity(多様性)、Equity(公平さ),Inclusion(インクルージョン)【DEI】に関する声明」の重要性を理解しています。「多様性」、「公平さ」、「インクルージョン」を最優先し、女性会員や40歳未満の会員を増やすには、まずリーダー陣がこれを実践し、そのメンバー構成に反映させていく必要がある。「どちらの目標でも2桁の成長を目指し、ロータリーファミリー全体を見失わないようにします。