社会奉仕委員会では、第7回目の出前講座を12月12日に利根沼田学校組合立利根商業高等学校の1年生54名に行いました。
詳細は下記の通りです。
- 日時 平成24年12月12日(水)
- 対象 利根沼田学校組合立利根商業高等学校 1年生 54名
- 講師 深津 卓也 上牧温泉辰巳館
- 内容
上牧温泉にある辰巳館は、私で4代目です。辰巳館では“三温”を大切にしており、これは「温泉・人・炭火」の温かさを表しています。
谷川岳の雪解け水が17年かけて地上に湧き出てきた温泉は、その歴史を感じながら体の芯まで温めてくれます。
また旅館業は、目に見え、手元に残るモノをお客様に提供することではありません。だからこそ、お客様と過ごす一瞬一瞬を大切に、自分の利益のためでなくお客様を第一に考えて行動しています。たとえば、段差のあるところではお年寄りのそばにいって手を貸すこと、わずかな時間しか滞在しないお客様の靴をきれいに磨いておくことなど、お金をかけなくても人を幸せにすることはできます。英語で、“Thank
you.” と言われたら何と返事をするでしょうか。
日本語では「どういたしまして」ですが、英語では“It’s my pleasure.(それが私の喜びです)”と言います。形には残らないけれど、お客様の記憶や思い出の中に「喜び」や「幸せ」が残ること、それこそが私たちの幸せであり、旅館業のやりがいなのです。しかしながら、感性がないと相手の求めることに気付けません。だからみなさんには、相手の気持ちを汲み取る「感性」をもち、相手に「感動」を与え、周りに「感謝」できるようになってほしいと願います。そういったことから辰巳館では“三温”とともに“三感応”も大切にしています。
さらに、いろりを囲んだ炭火のぬくもりは体を温めることはもちろんのこと、地元で採れた野菜や魚の調理に生かされています。特に「焼きおにぎり」は好評があります。
- 感想
「旅館は記憶や思い出を売る商売」であり、そのためには一人ひとりの気持ちに寄り添った“おもてなし”をすることが、深津様の「接人如春:人と接するときは、常に心はほがらかで」という言葉から伝わってきました。
また生徒からは、「チームワークを大切に、常に相手の気持ちを考え、思いやりをもって生きていきたいと思います」という感想があり、周囲と協調していくことの大切さを学んだようです。
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